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ポルシェ964カレラ2 (1991年式) / サフランさん

第二の車生活。久しぶりのマイカーは母から譲り受けたポルシェ964

2022.11.26.

今回紹介する女性は、お母さまの愛車、ポルシェを受け継いだ女性オーナーを紹介します


彼女の車は空冷ポルシェが大好きだったお母さまから受け継いだ車。お母さまは911DAYS(ナインイレブンでィズ)というポルシェ雑誌のインタビューにも見開きで登場したことがある。「ちょうどインタビューを受けたのが亡くなる4カ月前くらいで。そのときに撮影した写真が遺影の写真になりました」

生前、お母さまが運転するポルシェの助手席が彼女の指定席だった。「当時は私には運転させてくれなかったですね(笑)」

 

修理とメンテナンスを繰り返し、年々調子がよくなっていく

神戸に住んでいた20代の頃は、三角窓の赤いワーゲンゴルフや紺色のプレリュード、燃費の悪いジープチェロキーなどいろんな車に乗ってきた。「チェロキーは神戸の震災のときに活躍した車ですね」

ところが、東京に来てから車に乗らない生活へ。ミニマルな生活、モノに縛られない暮らしを何十年も続けていた中で、現れたのがポルシェ964だった。

「ミニマルな暮らしをしていたのに、いきなり空冷のポルシェ964がマイカーになりました。最初は乗り辛いし、運転には慣れないしで困ることが多かったですね」

窓が閉まらなくなったり、エンジンの調子が悪くなったり、夏場はエアコンも効きにくい。何かトラブルがあるたびに主治医と呼んでいる車の修理をしている方にお願いし、頻繁に修理を依頼した。「本当に生き物みたいですぐにご機嫌ななめになります。でも修理、メンテナンスを繰り返してきたおかげで、今年の夏(2022年)は調子がよかった。年々、調子がよくなってきています」

 

ご機嫌ななめのところも含めて愛着が芽生える

車の調整がよくなっていくと同時に、ポルシェへの愛も少しずつ育まれていったそう。「病みつきになるというのがわかるようになりました。空冷のエンジン音やドアの開け閉めするときの音とか。天塩にかけないとすぐにご機嫌ななめになるところも含めてかわいいなって思うようになりました」

最初の頃は、良い駐車場が見つからず、それだけで精神的に落ち着かず、やきもきしたとか。でも今は屋根付きの駐車場も見つかり、雨ざらしや炎天下にさらされることがなくなったのでほっとしているそう。ポルシェのおかげで行動範囲も広がった。生活の足としてだけでなく、いまでは調子がよくなってきたポルシェとともに、ご夫婦でロングドライブも楽しむように。後部座席もあり、荷物もしっかり載せられる点も助かっている。

ポルシェとともに、再び第二の車生活が始まった彼女に改めて、車とはどんな存在なのかを伺った。「なんでしょうね。。。すぐに”愛着”という言葉が頭に浮かんだのですが、私にとって愛情持って接することができる新しいパートナーというところでしょうか。私の世界も広げてくれた存在だと思います」

 

 

 

ビーカー編集部♪インタビューを終えて


現代車では窓が開かないとか、エアコンが効かないというトラブルは早々ない。もともと旧いポルシェ好きだったらある程度、覚悟はできていると思いますが、車の知識がない状態からのスタートの場合、途中で心が折れそうなもの。それでも直し続けて、乗り続けていく中で、愛着が増えていったということは、ご縁があったということだと思います。これからもポルシェと彼女がどのような思い出を作っていくのか、続きが気になるインタビューでした。

 

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