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トライアンフ・スピットファイア (Triumph Spitfire mk1) / 三﨑由湖さん

カフェオーナーの愛車は一目ぼれした英国車、スピットファイア

2024.08.16.

神奈川県三浦市にある築100年の蔵をリノベーションして作られた「Revival CAFE(リバイバルカフェ)」には、軽自動車からスーパーカーまでさまざまなカーオーナーが集う。そのカフェオーナーの愛車を紹介します


初めてのマイカ―もクラシックカー

彼女の愛車は英国車のトライアンフ・スピットファイア。このクルマにたどり着いた理由は、彼女の育った環境が大きく影響している。

「車を好きになったきっかけは車好きの父の影響です。祖父の代まで農家をやっていて、広い納屋には常時、父がきまぐれで購入した車や付き合いで借りてきた車が5、6台ありました」

車種も年式もさまざまな車に触れてきた彼女が最初に愛車にした車は、古いスバルの軽自動車だったそう。

現在「リバイバルカフェ」のオーナーの彼女。そのカフェには軽自動車からスーパーカーまでさまざまな車が集まる。リバイバルカフェが、すべてのカーオーナーを自然体のまま受け入れてくれる空間になっているのは、彼女の育ってきた環境のせいかもしれない。

「うちの店は敷居がなく、こだわりがないことが、コンセプトになっているかも(笑)」

 

 

旧車ライフ入門におすすめの車

アメ車、日本車、ドイツ車などさまざまな車に乗ってきた三﨑さん。とあるとき、1台の古いイギリス車に一目ぼれしてしまう。それがトライアンフ・スピットファイア。

「美しいフォルムに一目ぼれしました。でも周囲のクラシックカーオーナーから、最初は壊れても部品も多く乗りやすい車が良いとアドバイスをいただいたんです」

そこで白羽の矢が立ったのが、旧車の中でも比較的乗りやすい英国車のMGB。旧車の入門としておすすめとのことだった。

「MGBも最初は壊れたんです。だからアドバイスをくれた知人に、どうして壊れる車を薦めたの?って言ってしまったことがあって。そしたら逆にお説教されてしまいました(笑) 壊れることを含めて受け入れ、修理する過程は趣味になっていく。そういう心づもりがなければ旧車ライフ楽しめないのだということを知りました」

 

 

一目ぼれした車とのお見合い

リバイバルカフェがオープンし、しばらく経ってからのこと。最初に一目ぼれしたスピットファイアに乗るオーナーさんと出会いがあった。

「お客さんで来られていた方が乗っていたんです。そこで『万が一、手放すことになったらぜひ私に声をかけてほしい』とお願いしました。そしたら、お客さんのお仲間にスピットファイアに乗っている方が、ちょうど手放すことを考えているということで、紹介してもらいました」

さっそく現車を見に行きスピットファイアと対面。

「私が次のオーナーになるにあたって(オーナーから)テストがあったんです。乗れるかどうかの確認や管場所はちゃんと屋根があるかとか。40年以上所有されていた方でしたので、娘を嫁に出すような感覚だったんだと思います(笑)」

テストという名のお見合いは無事にクリアし、念願のスピットファイアを手に入れた。あれこれお手入れを続けながら、三浦半島周辺のドライブを楽しんでいる。

「以前のオーナーは山道を走る人で、私は街乗りが中心なので、アイドリングの調整をしたり、タイヤを換えたり、自分が乗りやすいように直していきました。車を私に合わせるまで3年くらいかかりました」

消耗品や古くなった部品は定期的に交換。メンテナンスはしていても、不具合はどんどん出てくるので、その都度、手入れをしていく。走らせている時に、いつもと異なる音やニオイがしたときに、すぐに気がつけるかどうかが、大きなトラブルを回避するコツなのだそう。

 

 

車はコミュニケーションツール

「車の形、内装しかり。どれも気に入っていて、運転していても楽しい。乗れる限りはずっと乗り続けたいですね」

そんな彼女に車とはどんな存在なのかを伺った。

「人生をつくるうえでの、ひとつのコミュニケーションツールなんでしょうね。子供の頃から車が好きで、一目ぼれしたスピットファイアがあったから、MGBと出会うことができ、MGBとドライブしていたときに発見した蔵を見て、お店をつくることになりました。そしてお店があったから、いまの愛車と出会うご縁ができました。今、カフェでは車を通してとても良い交流も広がっています。車は人と人をつなぐコミュニケーションツールでもあると思います」

 

リバイバルカフェのwebサイト

 

 

ビーカー編集部♪インタビューを終えて


車がすべてのご縁を運んできているかのような、彼女の人生。カフェオーナーとしての第二の人生をスタートすることになったのも、愛車が後押ししてくれている。車の存在で人生が彩られていくことを体現したエピソードでした

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