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アルピーヌA110。エーワンテンなんていう呼び方をされ、車好きに、スポーツカー好きに愛されている車。
でも、この車、街中で見かけることが中々難しく、見つけたときは「わぁ~♡」と気持ちが上がります。
それこそ初めて見たときは、A110が自然体のままでかもし出す、美しさ、つややかな色気に「あれは何の車だろう♡」と、目で追いかけてしまいました。…人では経験ないけど、一目ぼれってこんな感じなのかも。
昨年のクリスマスイブにありがたくも希少性抜群のA110Sに乗る機会に恵まれて、素敵なクリスマスプレゼントを受け取ることができました。
街中から首都高、海ほたる、千葉フォルニア、大黒までお出かけしたのですが、交差点や駐車場で車を停めるたびに周囲の方々からも熱い視線を感じました(運転席に座る人がチビっこだったから、運転者が見えない!?と、見られていたのかもしれませんが…)。
少し、アルピーヌの補足説明をさせてください。
アルピーヌはフランスのレーシングドライバー、ジャン・レディ氏によって1956年に設立された会社です。創業時よりルノー車のチューニングを手がけ、世界ラリー選手権(WRC)やル・マン24時間レースなどで華々しい戦績を残し、フランスのスポーツカーブランドとして世界へ名をはせていきました。そのアルピーヌがルノーR8をベースに作った車が初代アルピーヌA110です。
アルピーヌは1973年ルノー傘下になり、様々な歴史を刻むも、1995年、A610の生産終了とともにアルピーヌのブランドは長いお休みの期間に入りました。
それが約20年の時を経てアルピーヌブランドが復活。この復活とともに登場したのが、初代A110から約40年を経過した、新型A110。日本での発売開始は2018年6月22日のことでした。復活当時は、アルピーヌファンだけでなく、世界中の車好きが歓喜した出来事。
伝説の初代A110の血筋をしっかりと受け継ぎ、現代版として姿を現したのが新生A110。そして、今回ご紹介するA110は、Sの称号がついた高性能モデルA110Sです。
当初、A110Sを借りるのはためらいがありました。
刺激的なスペックを読み解くと「サーキットでタイムアタックするための車では?」とか、「乗り手の腕が必要なのでは?」とか。街中で女性がぷらっとドライブに行くためにお借りするのは、少々、ハードルが高過ぎる車ではないだろうか・・・。
でも、ドアを開け、シートに座った瞬間にそんな不安、心配は消滅。
すっぽりと体を包み込むシートの安心感、握りやすいステアリングホイール、操作のしやすい各種操作系、低く、運転に集中しやすいアイポイント。エンジンをかけると、心地よいエンジンサウンドとともに、目の前に美しく立ち上がる液晶メーター。
ひとたびアクセルを踏めば、強引ではなく、上品に、そして力強く、スッーと、加速していく。さぁ行こうと、エスコートされているような気分に包まれます。
今回は首都高ドライブへと出かけたわけですが、短い加速区間の合流でもスムーズに加速し本線へと導いてくれました。下から上まで、ストレスなく立ち上がるエンジンフィーリングとエンジン音は、五感を心地よく刺激。これは女性の感性をも震わせてくれる部分だと思います。
連続するコーナーも安心してドライブできる感覚が頼もしく、軽量化を追求したA110Sの軽さが心地よいことを教えてくれます。
そしてこの車のポテンシャルはもっともっと先にあることが、ドライブすればするほどに感じ取れます。
サーキット走行や、体験レポートという取材を兼ねてレース参戦も経験したことはあるのですが、正直、サーキットは緊張するし、怖いし、準備も大変なので、もう走ることはない!と決めていたのですが・・・、
このA110Sに乗ったら、自然に「サーキットで走ってみたいなぁ~」と口にしていました。
運転のしやすさをはじめ、ちょっとアクセルを乗せただけですぐに法定速度に達するレスポンスの良さ、ハンドリングの心地よさ、きっちりと効くブレーキ・・・。日常シーンでもその素性の良さは、感動の体験をすることができるのですが、もっと、このA110Sの秘めたるポテシャルを知りたくなってくるのです。
それに、A110Sならすでに高いグリップ力を発揮するタイヤが装着されていて、そのタイヤに合わせたサスペンション設定などがなされているので、サーキットを走るための準備をする必要はなく、このままの状態で十分にサーキット走行を楽しむことができます。
組み合わされたトランスミッション、7速AT(7DCT)もストレスなく変速。サーキットなら走行モードをトラックモードにすれば、アクセルレスポンス、シフトスピードなどの設定が変わり、よりサーキットを楽しむためのモードになります。合わせてパドルシフトに切り替えてマニュアル感覚を楽しむのもきっと楽しいはず。
A110Sのスペックなら、私のようなサーキットの経験値が浅い人でも、自分のレベルに応じた範囲内で、サーキットというステージも堪能できると思います。
それくらい、体と車の一体感があり、運転がしやすいのです。イコール、運転が楽しいのです。
A110Sは街中から高速クルージングまでドライブを楽しませてくれる車です。
走行モードを切り替えることができるので、コーナーが連続する山道では走行モードをノーマルからスポーツに切り替えて、パドルシフトで楽しむのも心が弾むドライブになります。
当初は街中ではオーバースペックかな?と思っていたのですが、アクセルを足に乗せた瞬間から味わえる加速感の心地よさは、日常シーンでさえもワクワクに変えてくれる要素です。サーキットを走らなくても、加速、停まる、曲がるの車の基本性能が高い車は、日常ドライブをときめく日々に変えます。連続するコーナーが続くところではピタと張り付くような走りの安定感も味わうことができました。
スポーツカーに乗りたい!と思っているスポーツカービギナーの方から、様々なスポーツカーに乗ってきた方まで。懐の深いA110Sならさまざまなオーナーを迎え入れてくれ、各オーナーに応じた、新しい体験と、新しい感動を味合わせてくれるはずです。
アルピーヌA110S
エンジン:1.8リッター直4 DOHC 16バルブ ターボ
トランスミッション:電子制御7速AT(7DTC)
駆動方式:MR
最高出力:292PS/6420rpm
最大トルク:32.6kgf・m/2000rpm
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4205×1800×1250mm
車重:1110kg
タイヤ:(前)215/40R18 89Y/(後)245/40R18 97Y(ミシュラン・パイロットスポーツ4)
燃費:12.8km/ℓ(WLTCモード)
価格:850万円~
※今回の車は、カラーはブルーアルピーヌM(21万4000円)、カーボンルーフ(27万6000円)が加わり、890万円
ビーカーチャンネルでは、A110Sで首都高ドライブをしてきた模様をお届けしています。
女性が等身大で本音が言える、女性の胸の内を聞く事ができる、女性のためのクルマ生活情報をお届けしていく予定です。女性には女性ならではの視点があって、クルマの楽しみ方、付き合い方があります。等身大の女性流クルマ生活の遊び方、楽しみ方を発見し合って、楽しみましょう!