ビーカーでもイラストを手がけていただいている、イラストレーター伊吹春香さん。愛車はフィアット500Cで、彼女もマイカーを愛するひとり。伊吹さんがイラストレーターとして独立した歩みは、これから自分の夢を実現していきたい!という女性のみなさんのエールになると思い、今回は特別にインタビューをさせていただきました。
※上記のイラストは、鳥取市の骨董品店「風庵」のCM用イラスト。
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ビーカーに関わる人々はマイカーを愛する女性が多数存在しています
首都高速道路サービス×ビーカーとのコラボレーションで行った、ドライブの休憩時に運転疲れを癒すための「ドライブストレッチ♪」。大黒パーキング、川口、市川、代々木、芝浦など、展示されたポスターのイラストを手がけてくれたのがイラストレーターの伊吹春香さん。じつは今回、ビードライバーのメンバーとしても登場していただきました。
伊吹さんのイラストは、レトロモダンをテーマにしたテイスト。心がほっこりしたり、懐かしくなったり、優しい気持ちになったり。女性の心にそっと寄り添うような世界観を持っています。
ビーカーに関わる制作陣は、みな、マイカーを愛する女性が中心。伊吹さんもそれにもれなく該当する、マイカーを大事にしている女性です。また彼女がイラストレーターとして歩んだ道のりは、これから自分の夢をかなえていきたい・・・という女性のみなさんへのエールにつながるのでは?と思いインタビューをさせていただいたのでご紹介します。
イラストレーター独立への道。29歳まで会社員。30歳手前で退路を断つ。
独立したきっかけを教えてください。
退路を断つ。これが大きな転機といってもいい。イラストを描き始めたのは小学生の頃からで、それ以来ずっと描き続けていたそうで、21歳の頃から会社員と平行してイラストレーターとしての活動はしていた。下積みは約10年。イラストレーターとして独立する目標は胸の内にずっとあったものの、それまでは成り行きまかせなところもあった。
それが30歳を目前に、退路を断つ。この決断に至った理由はとある雑誌のインタビュー記事を読んだことがきっかけに。
同じコンペで準入選した人のインタビュー記事を読んで心に熱が入る
20代半ば、雑誌「illustration(幻光社)」が主催する、誌上コンペ「ザ・チョイス」の漫画家江口寿史先生が審査員を務める回で、準入選をした伊吹さん。それから数年後、同じ雑誌の巻頭特集に、見覚えのある人が特集されていた。それは伊吹さんが応募した同じコンペで準入選した方の特集記事で、作品やインタビューが掲載されていた。
「すごく、衝撃を受けました。たった数年でこんなにも差ができるのかと・・・。当時私は、会社員としての仕事と、少しずつながらイラストの仕事もさせてもらっていたので、その現状に満足していたのかもしれないし、イラストレーターとしての独り立ちをどこかで諦めてしまっていのかもしれないなと」
同じような立ち位置にいた人がイラストレーターとして華々しく活躍している姿を見て、初めて彼女は本気でこのままでいいのだろうかと考え始めた。そこには焦りもあった。
環境を変える必要があると感じた彼女が選んだ道は、現状打破、退路を断つこと。
引き寄せの力。現状を変えると風向きが変わる
会社を辞めて、イラストレーターとして独り立ち。地域の商業施設で折り込み広告や店内のバナー制作などの仕事をしている中で、舞い込んできた大きな仕事が、フィアット限定車のPRイラスト。まだ自身のホームページも整っていない中での依頼に当時は本当に驚いたという伊吹さん。フィアットで手がけた作品を見て、さらに他のイラスト依頼も舞い込むようになった。
「運が良かった」とのひとことでは終われないものがある。小学生の頃から描き続けてきたイラスト。会社員として働きながらも継続してきたイラストの仕事。コツコツ継続してきたことや退路を立った意気込みなど、さまざまな努力が形になってたどりついたといってもいい。
現状を変えることは勇気がいることだけど、新しい風が舞い込むきっかけになることを改めて彼女に教えてもらった。
西洋と日本文化が溶け合う大正時代をリスペクト
伊吹さんが描くイラストのテーマはレトロモダン。最後にイラストへの思いを伺いました。
「個人的に、和洋折衷の大正時代の雰囲気がとても好きなんです。あの時代の日本の文化を継承したいという思いもあり、憧れを持って描いています。私は憂いのある表情がとても好き。誰の心にもある乙女の顔というのがあると思うんですが、抒情的な側面を表現したいなと思っています。造っている笑顔ではなく、素の部分を描きたいんです」
伊吹春香さんの愛車紹介はこちらのビーカーの記事をご覧ください。