5000年の歴史を持つインドの伝統医学アユールヴェーダでは治療に使われることもある「ギー」。インドの家庭では料理用の油として幅広く使われています。またギーは、さまざま効能が得られることから万能薬としても注目されています。さっそくおウチで作ってみましょう!
1000通りの使い方がある万能薬
インドでは伝統療法のオイルとして使われてきたギーは1000通りの使い方があると言われています。食事やお菓子作りに使う油としてはもちろん、目が疲れたときはまぶたに塗ったり、マッサージに使ったりと、お料理からボディ、ヘアケアまで使用されています。ギーは日本で売られているバターから、水分、タンパク質、塩分を取り除いた100%乳脂肪分、精製バターと呼ばれています。不純物が一切ないため、体に余計な負担をかけることがなく、スムーズに体内で燃える油として考えられています。また抗酸化作用があるビタミンA、ビタミンEが豊富なためアンチエイジングに貢献。またすぐにエネルギーに変わってくれるので体内に余分な脂肪が付きづらくしてくれます。そのほかギーに含まれるレシチンは、記憶力を高める効果も。またレシチンが不足すると不眠になることから、不眠症を和らげる効果もあるといわれています。
簡単に出来る、ギーの作り方
万能薬ギーは販売もしていますが、家でも簡単に作ることが可能です。作ったあとは冷暗所に保存を。長期保存は可能ですが、水分や不純物が入ると腐りやすいので綺麗なスプーンで一回、一回使いましょう。
【用意するもの】
市販の無塩バター(400g~)
ホーローorステンレスの鍋
不織布(例リードクッキングペーパー)
ビン
【作り方】
①市販の無塩バターを鍋に入れて中火で焦がさないように火にかける。ホーローかステンレスの鍋がおすすめ。またバターは少ないと焦げやすいので400gから火にかけるベスト。
②バターが溶けると細かい泡が立ってくる。細かい泡がおさまると、次は大きな泡が立つのでここで弱火に。大きな泡がおさまり細かい白い泡に変わってパチパチはじける音が静かになってきたら火をとめる。泡の下は透き通った金色の油になっている。
③不織布のペーパーでこしてビンに入れる。鍋に残った沈殿物はバターに含まれていたたんぱく質。これもこのまま食べてもおいしいですが消化には重いので少量ずつ使用を。
パンはトーストにしたほうが体に良い?
※写真はバターを溶かしたて。固まる前のギー。
ギーはさまざまな食材に使うことが出来る、体が喜ぶオイル。ふだんバターを使っていたシーンに、ぜひギーを使ってください。定番ですがトーストにもギーがおすすめ。ちなみにパンはトーストをして食べたほうがお腹の中でガスが溜まりにくいので、焼いて食べることをおすすめします。また便秘や不眠症の解消には、ミルクにギーを垂らして飲むと良いとされています。ギーはアユールヴェータでは生命エネルギーに満ちているオイルと言われています。滋養強壮にも良いとされているので、ぜひ日々の食事で試してみてくださいね。