車系のイベントというと、車に詳しいマニアックの方のイベントというイメージはありませんか? でも東京オートサロンは、マイカー生活を楽しんでいる方なら、ちょっと新しい車系の情報を手に入れる感覚で楽しめるコーナーがたくさん用意されています。そこで今回は、ビーカーのメンバーでもある女性カーオーナーにレポートしてもらいました!
目次
東京オートサロンって何? 女性でも家族でも楽しめるの?
東京オートサロンは1983年に始まった車の祭典。当初はカスタムカーが中心でしたが、会を重ねるごとに変化を遂げて、近年では自動車メーカーのブースや、新車発表が行われたり、新しいドライブグッズの紹介やレーシングカーの展示のほか、アーティストのライブステージなども開催されています。
また今年はアウトドアを楽しむコーナーも多く出展され、アウトドアグッズのアウトレットコーナーや車に装備できるタープの展示などもあって、マイカーでキャンプを楽しみたい方の参考になる展示もたくさんありました。
毎年、年明け第2週目の土日に開催され(金曜日はプレスデー)、会場は1999年以降は幕張メッセで開催されています。それでは2022年に開催された東京オートサロンレポートをお届けしましょう。
GT-R&AZ-1オーナーのnon、東京オートサロンレポート
学生が手がけた卒業制作の車は『カーズ』の人気キャラクター
イベント会場で大きな存在感を放っていたのが、ディズニー映画「カーズ」に登場する心優しいレッカー車のメーター。これは未来の整備士さんが集まる、日本自動車大学校(NATS)のブースで発見した展示車両。板金、塗装、溶接、FRP加工などを重点的に学ぶ「カスタマイズ科」の学生のみなさんが、卒業制作で手がけた作品で、毎年、東京オートサロンで展示することが学生のみなさんのモチベーションになっています。
ベースとなっている車両はスズキ・ジムニー(JA11型)。8人の学生が一丸となってデザイン、ボディ加工、塗装を施して、約半年かけて作り上げたもの。本来は2021年の東京オートサロンでお披露目するはずだったのですが、新型コロナウイルスの影響でイベントが中止になったため、寂しい思いをしたそうです。
通常は在校生の卒業制作が並ぶのですが、卒業生の作品も無事にお披露目することができ、悲願の展示となりました! メーターもとっても素敵なスマイルを浮かべていましたよ(笑)
スバル360がビーチバンに変身!ヒノキを使ったルーフにも注目!
1958年に誕生したスバルの軽自動車、スバル360は「てんとう虫」という愛称で親しまれ、自動車がとても高価だった当時、一般人でも手が届く価格で販売され、世の中に衝撃を与えました。排気量は356ccと小さいながらも4人乗り! 累計台数39万台という記録もある、言わずと知れた日本の名車です。そんな歴史ある車をベースにビーチバンに変身させたのが、フォレスト・オート・ファクトリー(FAF)さん。
ビーチカーというのは、1960年代頃にヨーロッパで生まれた、海で遊ぶことを目的に使われていた車のことで、フィアットやシトロエンなどの欧州車メーカーが、屋根もドアもない、ゴルフカートのようなオープンカーを当時販売していたそう。
そんな当時のビーチカーをFAF流に、これまでもバモスホンダ、フェローバギーなどを用いて手がけてきました。今回の360は、FAFビーチカーシリーズの最終章ともいえるもの。ビーチカーらしく、陽光をたっぷりと浴びられるように、屋根を取り外してルーフ部をヒノキ材で格子状にデザイン(ちなみに屋根は、もともと軽量化のために樹脂製を使っていたとのことで、屋根は切り取ることなく取り外すことができたとか。車体の強度には問題がないとのことです)。ヒノキ材は1本、1本、異なる型をつくって、加工、成形で時間をかけた作品。海の風や香り、降り注ぐ太陽もダイレクトに感じることができる車へと変身を遂げていました。
シートはこの車のテーマカラーであるオレンジに、水色のストライプ。乗るだけで気持ちがハッピーになるような明るいテイスト。後ろに回ると、なんとパラソルスタンドまでもありました。これは私のお気に入り!
さらにリアゲートを開けるとそこには、キャンプ用のケトルとマグカップ、木製のスマートフォンスピーカーまで細部に、心躍るビーチスタイルの演出が施されていました。水着のままラゲッジスペースにちょっと腰を掛けて、海を見ながらコーヒーを飲む・・・そんな想像を掻き立てられる、ユーモア満載のてんとう虫でした。
レトロで愛い英国のキャピングカー、ベッドフォード・CA・ドーモビル
真ん丸なヘッドライトに、オフホワイトとティファニーブルーのようなカラーリング、それにパカっと開いた屋根がかわいいフォトジェニックなキャピングカーは、1960年代生まれのイギリス車。ベッドフォード・CAバンをベースに、キャンピングカーに改造された車です。
なるべく当時の状態を残すため、補修とレストアは最小限に。広々とした車内はボディカラーと同じオフホワイトを基調とした大人可愛いスタイル。また木製のキッチンや大型のキャビネットも装備。バタフライシートは蝶の羽のように折り畳むことが可能で、就寝時にはフラット化でベッドとしての役目も備わっています。ノスタルジックな雰囲気は見ているだけで心がほっこりします。
ポップアップルーフで天井を開いて夜空の満天の星を見上げながら、眠ることができる車。こんな素敵な車で日本一周旅行ができたら幸せな日々が過せそう。
東京オートサロンは、新車をはじめ、こんな素敵なレトロカーとも出会えるイベントです。ぜひ来年は東京オートサロンで車巡りを楽しんでくださいね!
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